身内が亡くなった後に損しないための手続きまとめ|もらえるお金・税金・相談先
はじめに
身内が亡くなった後は、やることが多すぎて、「とりあえず目の前のことだけ」で精一杯になります。
しかし、実はこの時期には、申請すれば受け取れるお金や、
早めに確認しないと困る税金の手続きがあります。
知らないまま期限を過ぎてしまうと、本来受け取れたものを受け取れなかったり、
後から税金や相続で慌てたりすることがあります。
最終日のこの記事では、5日間の内容をまとめながら、
特に大切な「もらえるもの」「払うもの」「相談すべきタイミング」を整理します。
1. まず押さえるべき全体の流れ
身内が亡くなった後の流れは、次のように見ると整理しやすくなります。
| 時期 | 主な対応 |
|---|---|
| 直後 | 死亡診断書、死亡届、火葬許可 |
| 数日〜2週間 | 年金、健康保険、葬祭費・埋葬料 |
| 1〜3か月 | 財産調査、借金確認、相続放棄の検討 |
| 4か月以内 | 準確定申告 |
| 10か月以内 | 相続税申告・納税 |
| その後 | 名義変更、遺産分割、各種整理 |
死亡届は7日以内、相続放棄は3か月以内、準確定申告は4か月以内、
相続税申告は10か月以内が重要な目安です。
参考:
法務省|死亡届
2. 申請すればもらえる可能性があるお金
身内が亡くなった後、申請により受け取れる可能性があるものがあります。
| 種類 | 主な対象 | 確認先 |
|---|---|---|
| 埋葬料・埋葬費 | 健康保険の被保険者など | 協会けんぽ・健康保険組合 |
| 葬祭費 | 国民健康保険加入者など | 市区町村 |
| 未支給年金 | 故人と生計を同じくしていた遺族など | 年金事務所 |
| 遺族年金 | 条件を満たす遺族 | 年金事務所 |
| 労災の葬祭給付 | 業務災害・通勤災害の場合 | 労働基準監督署 |
協会けんぽでは、被保険者が亡くなった場合、
一定の条件で埋葬料5万円が支給されると案内されています。
参考:
協会けんぽ|埋葬料・埋葬費
国民健康保険の葬祭費は自治体により内容が異なります。
厚生労働省の国民健康保険制度資料では、
葬祭費の支給などは保険者ごとの条例や規約で定めるとされています。
参考:
厚生労働省|国民健康保険制度資料
また、年金を受けている人が亡くなった場合、
亡くなった月分までの未支給年金を、生計を同じくしていた遺族が受け取れる場合があります。
日本年金機構は、未支給年金を受け取るには
「年金受給権者死亡届兼 未支給年金・未支払給付金請求書」の提出が必要と案内しています。
3. 税金で忘れやすい準確定申告
準確定申告は、知らない人が多い手続きの一つです。
故人が個人事業主、フリーランス、不動産収入がある人、
医療費控除を受ける可能性がある人などの場合、
相続人が代わりに申告する必要があることがあります。
国税庁によると、準確定申告の期限は、
相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。
提出先は、被相続人の死亡当時の納税地の税務署です。
参考:
国税庁|死亡した人の準確定申告
「収入は少ないはず」と思っていても、
売上、年金、不動産収入、医療費、源泉徴収、予定納税、還付などが関係することがあります。
4. 個人事業主・フリーランスの注意点
今回の想定読者には、個人事業主やフリーランスの方も含まれます。
個人事業主やフリーランスが亡くなった場合、
一般の相続手続きに加えて、次の確認が必要です。
| 確認するもの | 理由 |
|---|---|
| 事業用口座 | 売上や経費の流れを確認 |
| 売掛金 | まだ入金されていない報酬がある可能性 |
| 買掛金・未払い経費 | 支払うべきお金が残っている可能性 |
| 借入金 | 相続放棄の判断に関係 |
| 業務委託契約 | 解約や引き継ぎが必要 |
| 税務書類 | 準確定申告に必要 |
| パソコン・クラウド会計 | 売上や経費の確認に必要 |
ここで怖いのは、プラスの財産だけを見て、
借金や未払い金を見落とすことです。
相続放棄を検討する場合は、3か月以内という期限があります。
財産や借金の調査に時間がかかる場合、
裁判所は申立てにより熟慮期間を伸長できると案内しています。
5. 相談したほうがよいケース
次のどれかに当てはまる場合は、早めに相談したほうが安心です。
| 状況 | 相談したほうがよい理由 |
|---|---|
| 相続人同士で意見が合わない | 遺産分割が止まりやすい |
| 故人に借金がありそう | 相続放棄の期限がある |
| 個人事業主・フリーランスだった | 準確定申告や事業整理が必要 |
| 不動産がある | 名義変更や相続税の確認が必要 |
| 銀行口座からすでに出金した | 説明資料を整える必要がある |
| 相続税がかかるか不明 | 10か月以内の申告期限がある |
| 遺言書がある | 検認や内容確認が必要な場合がある |
相続は、早く動けばよいというより、
順番を間違えないことが大切です。
まとめ
身内が亡くなった後に大切なのは、「何をするか」だけではありません。
何を先にするか。
何をしてはいけないか。
何を申請すれば受け取れる可能性があるか。
どの期限を過ぎると困るのか。
この4つを押さえるだけで、混乱は大きく減ります。
特に、銀行口座の出金、死亡届の遅れ、遺産分割協議書の未作成、
準確定申告の見落としは、後のトラブルにつながりやすいポイントです。
家族を守るためにも、迷った段階で早めに相談することが大切です。
FAQ
Q1. 身内が亡くなった後、まず何から始めればいいですか?
まずは死亡診断書を確認し、死亡届を7日以内に市区町村へ提出します。
その後、年金、健康保険、葬祭費・埋葬料、相続関係の確認へ進みます。
参考:
法務省|死亡届
Q2. 申請すればもらえるお金はありますか?
健康保険の埋葬料、国民健康保険の葬祭費、未支給年金、遺族年金などを受け取れる可能性があります。
加入制度や家族関係によって変わるため、各窓口で確認が必要です。
参考:
協会けんぽ|埋葬料・埋葬費
Q3. 個人事業主が亡くなった場合、何に注意すればいいですか?
準確定申告、事業用口座、売掛金、未払い経費、借入金、契約関係を確認する必要があります。
準確定申告の期限は、相続開始を知った日の翌日から4か月以内です。
参考:
国税庁|死亡した人の準確定申告









