個人向け2025.09.06
個人が狙われる時代 ― なぜサイバーセキュリティが必要なのか

個人が狙われる時代 ― なぜサイバーセキュリティが必要なのか
「自分は一般人だから狙われない」と思っていませんか。
現在のサイバー犯罪は、企業だけでなく個人一人ひとりを標的にするケースが当たり前になっています。
スマホ決済やオンライン手続き、SNSが日常化した今、「知らない」こと自体がリスクになります。
本記事では、個人が狙われる背景と、最近耳にするSIMスワップの概要をやさしく整理します。
1. なぜ個人が狙われやすくなったのか
かつては企業や官公庁が主な標的でしたが、現在は個人情報そのものが資産です。
攻撃者にとって価値があるのは、次のようなデータです。
- クレジットカード情報・決済アカウント
- SNSアカウント(乗っ取り→なりすまし詐欺)
- メールアドレス+パスワードの組み合わせ
- 携帯電話番号・住所・生年月日などの識別情報
これらは不正送金や転売、詐欺の足場として利用されます。
まずは「自分にも価値がある」と理解することが第一歩です。
ポイント:攻撃者は“集中狙い”より“広く薄く”を好みます。
大量の一般ユーザーを自動的にスキャン・攻撃するため、誰もが対象になり得ます。
2. 増え続けるサイバー犯罪の実態
フィッシング、不正アクセス、アカウント乗っ取りは年々多様化し、スマホ経由の被害が目立ちます。
SMSやメッセージアプリのリンク、偽ログイン画面、チャット型の詐欺など、入口は日常のコミュニケーションです。
- 多要素認証(MFA)を回避する新手口の出現
- 「配送業者・金融機関・公的機関」を装う巧妙なフィッシング
- 情報流出(リーク)に伴う「使い回しパスワード」への総当たり
被害は特別な人だけではありません。
むしろ、日常の“ちょっとした油断”が狙われます。
3. 身近に潜むリスクの例
- 弱いパスワード:短い・推測されやすい・使い回し
- 公共Wi-Fiの無防備利用:暗号化されない通信の盗み見
- SNSの過剰な公開:位置情報・在宅状況・家族構成の露出
- 不審リンクのクリック:SMS/メール/DMの偽サイト誘導
4. 最近話題の「SIMスワップ」とは?
SIMスワップ攻撃は、攻撃者が通信事業者をだます、あるいは個人情報を悪用して、あなたの電話番号を別のSIMカードへ移し替える手口です。
これにより、SMSに届くワンタイムコード(2段階認証)が攻撃者の端末へ届いてしまいます。
番号を乗っ取られると何が起きる?
- 銀行・決済・ショッピングサイトへの不正ログイン
- SNSやメールアカウントの乗っ取り
- 暗号資産ウォレットの不正送金 など
注意:SMSだけの2段階認証は回避される可能性があります。
次回のDay2で、より安全な認証方法や具体的な防御策を詳しく解説します。
5. 次回への予告:具体的な対策方法
本日は、個人がなぜ狙われるのかという背景と、SIMスワップの仕組みを概観しました。
Day2では、実践的な対策(SMS依存しない多要素認証、キャリアPIN設定、パスワード管理、SNSとスマホの安全習慣など)を具体的な手順でご紹介します。
→ Day2:個人でできる最新サイバーセキュリティ対策(SIMスワップ対策含む)
まとめ
- 個人情報は攻撃者にとって資産であり、誰もが標的になり得ます。
- フィッシングやアカウント乗っ取りは日常の接点から発生します。
- SIMスワップはSMS認証を迂回し得る手口で、強固な対策が必要です。
FAQ
- Q1. サイバー攻撃の被害者になるのは特別な人だけですか?
- いいえ。自動化された攻撃は広く一般ユーザーを狙います。基本対策の徹底が重要です。
- Q2. SNSしか使っていなくても危険ですか?
- はい。SNS乗っ取りは詐欺拡散の足場になります。強固なパスワードと多要素認証を有効にしましょう。
- Q3. SIMスワップは日本でも起きていますか?
- はい。国内外で報告があり、事業者のなりすましや個人情報の悪用が入口になります。キャリアの追加認証やPIN設定が有効です。
記事・相談担当者:井浪(いなみ):Amazon/Kindle 著者ページ
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