2026年12月のiDeCo制度改正に向けて今から準備すべきことと注意点
はじめに
ここまで4日間で、2026年12月のiDeCo改正について見てきました。
制度が変わると聞くと、焦ってしまう人もいます。
けれども、大切なのは急いで手続きをすることではありません。
自分の働き方、家計、家族構成、会社の制度、老後の希望を整理し、無理のない選択をすることです。
最終日の今回は、「結局、今から何をしておけばよいのか」を具体的にまとめます。
1. 2026年12月改正の要点
2026年12月1日施行予定の主なポイントは、iDeCoの加入可能年齢の引き上げと、拠出限度額の引き上げです。厚生労働省は、iDeCoの加入可能年齢の引き上げ、iDeCo・企業型DC・国民年金基金の拠出限度額引き上げを、2026年12月1日施行予定の改正事項として示しています。
自営業者などの第1号加入者は、iDeCoと国民年金基金の共通拠出限度額が月額7.5万円に引き上げられる予定です。会社員や公務員などの第2号加入者は、企業年金と共通の拠出限度額が月額6.2万円に引き上げられる予定です。
また、iDeCoに加入できる年齢は、70歳まで広がる予定です。
2. 今から確認すること
まず、自分の加入区分を確認しましょう。
自営業者なのか。
会社員なのか。
公務員なのか。
配偶者の扶養に入っているのか。
60歳以降も働く予定があるのか。
次に、会社員の方は勤務先の制度を確認します。
企業型DC、確定給付企業年金、退職金制度、マッチング拠出の有無を確認しましょう。
そして、家計を見直します。
毎月いくらなら無理なく積み立てられるのか。
近い将来、使う予定のあるお金はいくらか。
生活防衛資金は足りているか。
この3つを確認するだけでも、制度改正後に慌てる可能性はかなり減ります。
3. できそうなこと
今からできることは、次の4つです。
1つ目は、現在のiDeCo掛金を確認することです。
すでに加入している方は、毎月いくら拠出しているか、運用商品は何か、手数料はどれくらいかを確認しましょう。
2つ目は、増額するかどうかを考えることです。
上限が増えるからといって、必ず増額する必要はありません。家計に余裕がある場合のみ検討しましょう。
3つ目は、まだ始めていない人が制度を学ぶことです。
iDeCoは月額5,000円から始められる制度として案内されています。金融機関やiDeCo公式サイトでも、少額から老後資金を準備できる制度として説明されています。
4つ目は、専門家に相談することです。
特に、中小企業の経営者、個人事業主、子育て世帯、50代以降の方は、税金、社会保険、退職金、NISA、保険なども含めて考える必要があります。
4. 注意点
一番の注意点は、iDeCoは原則として老後まで引き出せないことです。
節税になるからといって、生活費や教育費までiDeCoに入れてしまうと、途中でお金が必要になったときに困る可能性があります。
また、運用商品によっては元本割れの可能性があります。iDeCoは自分で掛金を出し、自分で運用する制度です。厚生労働省も、加入申込、掛金の拠出、運用を自分で行う制度と説明しています。
さらに、会社員の場合は、勤務先の企業年金制度によってiDeCoの上限が変わります。企業型DCや確定給付企業年金がある方は、単純に月6.2万円までiDeCoに入れられるわけではありません。
最後に、制度改正の情報は金融機関ごとの手続きにも影響します。実際の申込時期、増額手続き、引落開始時期は、利用している金融機関や運営管理機関の案内を確認しましょう。
まとめ+要約
2026年12月のiDeCo改正では、加入可能年齢と掛金上限が広がる予定です。
自営業者などは月7.5万円、会社員・公務員などは企業年金などを含めて月6.2万円が大きな目安になります。
ただし、会社員は勤務先制度との関係、自営業者は事業資金や税金支払いとの関係を確認する必要があります。
今からやるべきことは、難しくありません。
自分の区分を確認する。
勤務先の制度を確認する。
家計の余裕を確認する。
必要なら専門家に相談する。
この4つを行うだけで、制度改正を「不安なニュース」ではなく、「将来を見直すチャンス」に変えることができます。
FAQ
Q1. 2026年12月まで何もしなくても大丈夫ですか?
何もしなくても制度改正自体は進みますが、自分が増額できるか、増額すべきかは別問題です。早めに家計と勤務先制度を確認しておくと安心です。
Q2. iDeCoとNISAはどちらを優先すべきですか?
目的が違います。iDeCoは老後資金向けで、原則として老後まで引き出せません。NISAは比較的自由に売却しやすいため、使う時期や目的に応じて考える必要があります。
Q3. 相談するときは何を準備すればよいですか?
現在の収入、家計支出、貯蓄額、勤務先の退職金・企業年金制度、iDeCoやNISAの利用状況が分かる資料を用意すると相談がスムーズです。
参考情報
- 厚生労働省|確定拠出年金制度等の改正について
- 厚生労働省|iDeCoの加入可能年齢引き上げに関する資料
- 厚生労働省|iDeCoの概要
- りそな銀行|iDeCoの掛金上限に関するQ&A
- JAバンク|iDeCoに関する案内









