基礎理論を3分で把握|控除の考え方と副業の申告ラインを最短整理
はじめに
Day2では、年末調整と確定申告の“土台”になる基礎理論だけを、むずかしい言葉を避けて最短で整理します。数字を丸暗記するのではなく、「何が控除でき、どの書類が必要で、どこで手続きするのか」を理解することが目的です。
基礎控除と給与所得控除の考え方(年末調整との関係)
- 基礎控除:誰でも使える“ベースの控除”。年末調整で自動的に反映されますが、合計所得の水準で控除額が段階的に変わる仕組みです。
- 給与所得控除:会社員の経費相当分として給与から差し引く控除。年末調整の結果に直結します。
- ポイント:この2つは年末調整で処理されるため、会社から求められる書類を期限内に提出すればOK。控除証明書の提出漏れに注意。
扶養・配偶者まわりの基礎
- 誰を扶養にできる? 生計を一にする親族など、要件に合えば対象になります。合計所得の基準や年齢要件に注意。
- 配偶者(特別)控除:配偶者の所得水準に応じて控除額が変わります。配偶者の収入見込みが変わったら会社へ速やかに報告。
- よくあるミス:パート収入の見込みを低く申告→年末に超過→税額の再計算が必要に。収入見込みは余裕を見て伝えましょう。
医療費控除とセルフメディケーション税制(選択)
- 医療費控除:その年(1/1〜12/31)に実際に支払った自己負担が対象。領収書の提出は不要ですが5年間の保存が必要です。健保の「医療費通知」を使えば明細の記載省略が可能。
- セルフメディケーション税制:対象のOTC医薬品を一定額以上購入した場合に使える制度。医療費控除との併用は不可(どちらか選択)です。
- 実務のコツ:家族分も合算OK。通知が届くまでの間、領収書の金額だけ先に簡易集計しておくと後がラクです。
寄附金控除(ふるさと納税)の位置づけ
- 年末調整では処理しない:ふるさと納税は確定申告またはワンストップ特例で手続きします。
- 締切の目安:寄附は12/31までに決済完了、ワンストップ特例は翌年1/10必着で自治体へ。
- 注意:その年に確定申告をする場合(医療費控除など)は、ワンストップ特例は使えず、寄附も申告書へ記載します。
副業の申告要否ライン(いわゆる20万円ルール)
- 基本:年末調整済みの給与がある前提で、給与以外の所得(副業など)が年間20万円を超えると原則は確定申告が必要です。
- 20万円以下でも:医療費控除や寄附金控除のために確定申告を出す場合は、副業分もあわせて記載します。
- 経費の考え方:副業に関連する支出のみが対象。スマホ・通信・家賃などの共通費は合理的な按分でメモを残すのがコツ。
住民税の“普通徴収”メモ(会社に知られにくくする工夫)
- 何ができる? 確定申告書の住民税欄で、副業分の住民税を「自分で納付(普通徴収)」にチェックできる場合があります。
- ただし:自治体の運用により対応が異なるため、必ずしも100%反映されるとは限りません。給与分の住民税は会社経由(特別徴収)のままが基本です。
- 伝え方:事前に自治体の案内を確認し、申告書の該当欄に記載。副業分を分けやすいよう、収支表を整理しておくとスムーズです。
まとめ
- 年末調整で処理されるもの/確定申告で行うものをまず分けて理解する。
- 医療費控除とセルフメディケーションは選択制。家族分の合算や通知の活用で手間を削減。
- ふるさと納税は年末調整の外。寄附は12/31、ワンストップは1/10必着。
- 副業の申告要否:20万円超で原則申告。20万円以下でも他控除で申告するなら併せて記載。
- 住民税の普通徴収は自治体運用に左右される。期待しすぎず、まずは申告書で意思表示。
FAQ(3問)
Q1:医療費控除の対象期間は?未払い分は含められますか?
A:対象はその年(1/1〜12/31)に実際に支払った自己負担です。未払い分は含めません。
Q2:セルフメディケーション税制と医療費控除は併用できますか?
A:併用はできません。どちらか有利な方を選択します(合算不可)。
Q3:副業の住民税を「自分で納付」にしたのに、会社に通知されることはありますか?
A:自治体の運用によっては会社経由になる場合があります。100%の非通知は保証できません。申告書の住民税欄に希望を記載し、必要に応じて自治体へ確認しましょう。









