1. ランサムウェア被害が増加中。中小企業が今すぐ見直すべきセキュリティ対策

ブログ2026.06.11

ランサムウェア被害が増加中。中小企業が今すぐ見直すべきセキュリティ対策

ランサムウェア被害が増加中。中小企業が今すぐ見直すべきセキュリティ対策




ランサムウェア被害が増加中。中小企業が今すぐ見直すべきセキュリティ対策





ある日、出社するとパソコンの画面に見慣れない表示が出ている。



共有フォルダが開けない。

顧客情報が見られない。

請求書データも、設計データも、受発注データも使えない。



そして、画面には金銭を要求するメッセージ。



これは映画の中の話ではありません。



ランサムウェア被害は、すでに多くの企業にとって現実的な経営リスクになっています。









1. ランサムウェアとは何か



ランサムウェアとは、会社のデータを使えない状態にしたり、盗み出したりして、金銭を要求する攻撃です。



以前は「データを暗号化して身代金を要求する」形が中心でした。



しかし近年は、データを暗号化しなくても、盗んだ情報を公開すると脅す「ノーウェアランサム」と呼ばれる手口も確認されています。



大阪府警が紹介している警察庁資料でも、ノーウェアランサムは暗号化せずデータを窃取して対価を要求する手口と説明されています。



つまり、バックアップがあるから絶対安心、とは言い切れません。



盗まれた情報そのものが、取引先や顧客への信用問題になるからです。





2. 被害が増えている背景



警察庁の資料では、令和7年上半期のランサムウェア被害報告件数は116件で、半期として令和4年下半期と並び最多となっています。



また、被害拡大の背景には、ランサムウェアを攻撃者に提供し、身代金の一部を受け取るRaaSという仕組みを中心に、攻撃者の裾野が広がっていることが指摘されています。



簡単に言えば、攻撃の分業化が進んでいるということです。



高度な技術を持つ一部の犯罪者だけでなく、道具を借りて攻撃する者も現れています。



その結果、狙われる企業の範囲が広がっています。





3. 中小企業が狙われる理由



中小企業が狙われる理由は、情報の価値が低いからではありません。



むしろ、以下のような理由で狙われます。




  • セキュリティ担当者が少ない

  • 古い機器やソフトを使い続けている

  • バックアップが不十分

  • 取引先との接続がある

  • メールやクラウドを日常的に使っている

  • 事故時の対応手順が決まっていない



特にサプライチェーンに関わる会社は、攻撃者から見ると「次の標的につながる入口」に見える可能性があります。



だからこそ、SCS評価制度のように、取引先全体でセキュリティ対策を見える化する動きが出てきています。





4. 被害が起きると何が止まるのか



ランサムウェア被害で止まるのは、パソコンだけではありません。



会社の業務そのものが止まります。



たとえば、次のような影響が出ます。




  • 見積書が作れない

  • 請求書が出せない

  • 顧客情報が確認できない

  • 製造や出荷の指示が出せない

  • 取引先に納期回答ができない

  • 従業員の給与計算ができない

  • 復旧費用が発生する

  • 取引先への報告が必要になる



ここで怖いのは、被害額が身代金だけではないことです。



業務停止、信用低下、取引先対応、専門家費用、再発防止策など、後からさまざまな負担が出てきます。





5. 今日からできる現実的な対策



「何から始めればいいか分からない」



そう感じたら、次の順番で確認してみてください。




1. VPNやリモート接続機器を更新する



古いVPN機器やリモート接続機器は、攻撃の入口になることがあります。



使っている機器のメーカーサポート状況や更新状況を確認しましょう。





2. 管理者IDを見直す



管理者権限を持つIDが多すぎると、侵害されたときの被害が大きくなります。



本当に必要な人だけに絞ることが大切です。





3. バックアップを分けて保管する



バックアップが社内ネットワークにつながったままだと、ランサムウェアに巻き込まれる可能性があります。



バックアップの保管場所と復元手順を確認しましょう。





4. メール訓練より先に「相談しやすさ」を作る



従業員が不審メールに気づいたとき、すぐ相談できる雰囲気が重要です。



「開いたら怒られる」ではなく、

「すぐ言ってくれて助かった」

という文化が被害拡大を防ぎます。





5. 事故時の連絡先を決める



被害が起きてから、誰に連絡するかを考えるのでは遅いです。



社内責任者、IT業者、取引先、警察、保険会社など、連絡先を事前に整理しておきましょう。






まとめ



ランサムウェアは、規模の大きな会社だけを狙うものではありません。



中小企業の被害も確認されており、業務停止や信用低下につながる重大な経営リスクです。



SCS評価制度が注目される背景には、こうした攻撃がサプライチェーン全体に影響するという現実があります。



大切なのは、完璧な対策ではなく、まず止血できる状態を作ること。



機器の更新、ID管理、バックアップ、連絡体制。

この4つを見直すだけでも、会社の守りは大きく変わります。





FAQ




Q1. ランサムウェア対策で最初にやるべきことは何ですか?


まずはバックアップ、ID管理、古い機器の確認から始めるのが現実的です。特にVPNやリモート接続機器は優先して確認しましょう。





Q2. バックアップがあればランサムウェア対策は十分ですか?


十分とは言えません。データを暗号化するだけでなく、盗み出して公開を脅す手口もあります。情報漏えい対策も必要です。





Q3. 中小企業でも本当に狙われますか?


はい。大阪府警が紹介する警察庁資料では、令和7年上半期の中小企業のランサムウェア被害が半期で77件と過去最多とされています。








記事・相談担当者:井浪(いなみ):Amazon/Kindle 著者ページ

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